今日もブログを読んでいただきどうもありがとうございます!ワンズスタイル代表の神野和彦です。
あの311からもうすぐ1年になります。
あれから自分なりに色々考えたわけですが、やはり原発は減らしていくべきと思います。
そうすると住宅において考えてしまうのが「オール電化」です。
夜間料金を安くして、その時間にお湯を作るというもの。
その夜間にメインで電気をつくっているのが原発です。
オール電化は言うなれば簡単にON・OFF出来ない原発を活かすために作られたようなものですから、原発を否定していくと、オール電化を否定していく事になってしまうんですね。
よくよく考えてみると電気は昔から上質なエネルギーと言われていました。
原発や火力発電問わずエネルギーの変換効率は30%〜40%くらいです。(家庭用の太陽光発電にいたっては15%前後)
さらに送電ロスが5%くらいあります。
こういう事実を改めて考えるとなんかエネルギーの無駄使いのような気がしますね。エネルギーの70%は無駄になっている訳ですから。。。
器具単体だけを考えると電化製品は非常に効率の良いものが多いですけど、家庭に届く前に7割も無駄にしていることを考えるとどうなんでしょう。
電気は人工的に作られたエネルギーですから家に届いている時点で電気を「作る」エネルギーを消費済みな訳です。
そういう意味では最近出てきた電気自動車も簡単に「エコ」と簡単に言えない気もします。
特に給湯や暖房、コンロなど熱を造るものはやはり1次エネルギーで造るのが一番効率が良いのが実際です。
熱エネルギー → 電気 → 熱
より
熱エネルギー → 熱
の方が効率が良いのはあきらかです。
簡単に言えば火を焚いてその7割の熱を捨てつつ電気を作ってその電気で湯を沸かすという回りくどいやり方より、火を焚いてその火でお湯を沸かす方が単純かつ効率が良いという事です。
下の絵が分かりやすいですね。
家庭を基準に考えると、IHは非常に効率が良いですが、エネルギー創出の部分まで考えるとガスや灯油などの方がはるかにエコである事が分かります。
電気でないと動かせない電化製品は電気じゃないとどうしようもありませんが、熱源は電気でなくても、ガスや灯油などでもいいわけですから、省エネの観点も取り入れて選択してほしいなと思っています。
太陽光発電もエコなシステムですが、実は太陽熱給湯などの方がもっとエコなシステムなのです。
太陽光発電のエネルギー変換効率は大体15%。
太陽熱給湯のエネルギー変換効率は大体50〜60%。
この数字だけ見てもその効果の違いは明らかです。
正直言いますと、併用がベストな選択と思いますね。
(ただ太陽光発電はパワコンの電磁波対策は必要だと考えています)
さらに給湯だけ考えると電化住宅は夜沸かしたお湯をその次の夜使用します。当然それだけ時間が経てば沸かしたお湯の水温は下がります。
太陽熱給湯は、昼お湯を温めて夜使用します。お湯が出来てからの経過時間は半分以下でしょう。
ただ太陽熱給湯だけで1年間通年のお湯を賄えるわけではないので、他のエネルギーも併用する必要はあります。そこは太陽光発電と同じ考え方でいいと思います。
今までエコだと思っていたものが、トータルな目線で考えるとそうではなかったりもします。
ただ普通の家庭においては現在のところ電化住宅の方がコストは安いです。特に共働き家庭は。
省エネを考えれば、ガス電気併用住宅が良いと思いますが、お財布を考えれば電化住宅になるのかもしれません。
※ただ、電気料金はこれからどんどん値上がりする危惧はありますね。東電も値上がりを公表していますが、他の電力会社も追随することでしょうから。
電化住宅を否定している訳ではありません。僕自身、電化住宅を作ってきていますから。ただやみくもに電化ではなく、一度立ち止まって考えてみよう!という事が言いたいのです。
大震災は日本にとってターニングポイントになると思います。ワンズスタイルにとってもターニングポイントになることでしょう
家という大きなものを作る立場にあるので、環境を第一に考え、未来の子供たちも安心して暮らせる家、環境つくりが大切だと思っています
世の中の流行や流れに流されず、家つくりを考えています。